CU-SeeMe会議の中継例

―― 末日聖徒イエス・キリスト教会教育部 1999年2月27日・3月6日 ――

末日聖徒イエス・キリスト教会 (本部:アメリカ、ユタ州、ソルトレークシティー)の日本地域・教会教育部(本部:東京・渋谷)は、1999年2月27日および3月6日の両日、同教育部主催の教師集会を全国の4会場(計8会場、延べ900人参加)を結んで行った。

末日聖徒イエス・キリスト教会では、15‐17才の青少年のために、「聖典学習コース(名称:セミナリー)」を開講し、毎朝あるいは毎週の定期的な学習プログラムを行っている。これは、各地域ごとにそれぞれ経験を積んだボランティア講師の指導によって行っているものである。今回の会議は、今年度開講の「セミナリーコース」のための準備集会であり、従来はそれぞれの地方毎に独立に行っていたものである。今回は、全国主要会場に集まった教師および関係者に向けて、在日の教会指導者が基調講演を行い、その後、各会場から日常のクラス運営について質問を受けて、それに応答するという形で集会を進めた。子供たちと接する教師が、普段交流の少ない他地域の教師と、映像と音声を通して双方向で会話をし、日頃共通に感じている課題について討議できたことが好評であった。
今回の実験では、1998年8月に東京―沖縄を1対1で結んで行った、CU-SeeMe会議の経験をベースに、東日本地区と西日本地区のそれぞれ4ヶ所を結ぶことにより、多次元中継の実用性と可能性を確認することが出来た。

これは、2年後の2001年8月に予定している「日本における教会100周年」を記念した青少年活動のイベント中継への準備実験を兼ねている。最終的には、青少年自身の手によってパソコンを操作してもらい、機材の調整やインターネットへの接続および画像の送信作業等を子供たち自身の力で行い、中継を実現してもらおうという構想である。この時は北海道から沖縄までの全国7ヶ所の会場を結び、インターネットを通じて全国に自分たちの声や映像を伝える様を経験してもらおうと考えている。

ボランティアベースの組織における限られた機材と予算の中で、いかに目標を実現するかであるが、専用線接続された会場がなく、通常のアナログ回線あるいは、ISDN回線を使い、ダイアルアップTCP/IP接続による狭い帯域内で複数地点を結んだ会議を実現するため、今回は、音声面は、NTTの電話会議システムを用い、画像をCU-SeeMeによって中継した。会議中の連絡はCU-SeeMeのチャット機能を活用した。

今回は、前回の1対1の2元中継とは異なり、4ヶ所を結ぶ多元中継であるから、リフレクターの設置が必須である。このためのサーバーとしては、
MIC社CU-SeeMeサーバーの提供を受けた。

  

 

 2月27日(東京、青森、仙台、広島)

2月27日の合同会議では、東京、青森、仙台、広島の会場を結んで行った。青森は雪のため小人数による参加であったが、合計で400人が、この会議集会に参加した。用いた機材の一部を下に示す。アンプ等の音響関係、電話回線およびビデオプロジェクターは、教会設備を用いたが、カメラとPC類は個人の機材を用いて簡易に行った。また、CU-SeeMeは、WhitePine社製のソフトを所有するものも居たが、全会場で同じソフトを用いることにより、はじめてこのシステムを使うオペレーターとも共通の環境で話しを進められるように、フリーのバージョン(Cornell University版、version 1.0)に統一した。なお、ビデオのコーデックは、m-jpgを組み込み、データのレートを、Max 15 〜 20 に設定してサーバーに接続した。東京および広島会場は、ISDN回線から2回線とっているが、他の会場は、通常のアナログ回線によるダイアルアップ接続である。


■ 東京地区の設備の概略

 

 3月7日(大阪、名古屋、福岡、沖縄) 合計500人の会議集会!

3月7日は、西日本地区を中心とした4ヶ所を結んで行った。総参加者数はおよそ500人である。使用したシステムおよび機材は2月27日と同様である。大阪会場は、NEC提供のエコーキャンセラー付き電話会議システム、また、福岡会場では、NTTダイナミックテレマ(NTT北陸テルマック)提供の電話会議用スピーカーホンを用いたが、他の会場では、テレホンピックアップを使って電話音声を拾い、アンプを通して会場に流した。今回、名古屋会場では、VGA入力を備えたビデオプロジェクターあるいは、VGA‐ビデオコンバーターは用いずに、CRT上の画像を直接ビデオカメラで撮影し、プロジェクターを介してスクリーンに投影した。この場合、走査線が入るが、このような簡易な方法でも、実用上問題なく使うことが出来ている。電話会議および画像中継用の回線は、大阪会場でISDN回線を使用した以外は、アナログ回線を使用した。また、いくつかの会場では、チャット用のPCを別に用意して、本番中の連絡を相互に取り合った。この場合、例えば、福岡会場では、音声と画像用の2回線までしか会場に引き込めないため、PHSによるPIAFS接続によってダイアルアップTCP/IP接続した。